【野球少年に多いケガ】予防と治し方/子どもの野球人生をケガから守る
2020/05/01
こんにちは。
奈良県を中心とした
出張専門リラクゼーション・鍼灸のお店
ごりちゃんのリラクと鍼灸です。
このページでは
少年野球チームの指導者の方や
お子様が野球をする
お父さんお母さんたちへ
子どもたちが野球のなかでしてしまいがちな
ケガとその予防法という観点から
・野球をする少年たちに多いケガ
・ケガの予防法
・ケガをしてしまったら
・子どもの野球人生をケガから守るために大人たちができること。
ということをお話ししていこうと思います。
目次
- ○ 野球をする子どもたちと大人
- ○ 野球少年に多いケガ
- ・肘の痛み『野球肘』
- ・太ももの裏の痛み『肉離れ』
- ・ボールが直撃!『突き指』
- ○ ケガの予防のために
- ・野球肘の予防法
- ・太ももの肉離れの予防
- ・突き指の予防
- ○ ケガをしてしまったら
- ・まずはアイシング
- ・安静が一番
- ○ 大人たちにできること。
- ・間違った情報で対処しない
- ・それくらい大丈夫、と無理をさせる
- ○ 最後に
野球をする子どもたちと大人
野球というスポーツは投げる、打つ、走る等、
様々な動作が交えられたスポーツです。
ということは、カラダの様々な部位を使い、
その分あらゆる部位が痛みやすいということです。
特に、野球をしている
子どもたち(小学生)は、
カラダの発達が未熟な上、
正しい体の使い方をしていない子が多いですし
そういう子は特にケガに注意しておかなければなりません。
私は奈良県大和郡山市の
少年野球チーム『矢田エンゼルス』で、
地域の子どもたちに野球を教えていますが、
ケガの痛みを訴えてくる子どもはやはり多いです。
そしてその子が今訴えてきているケガが、
もしも野球人生に大きく関わるケガだったとしたら
そうなる前に気付いてあげられなかった
大人たちにも責任があると私は考えています。
野球少年に多いケガ
まずは、野球をする小学生に多いケガは
何なのかということをお話ししていきます。
野球というのは、投げる、走る、打つというように
様々な動作が必要なスポーツで
それに伴い様々な部位に負担が大きくかかっています。
私の経験の中で特に多い
野球少年のケガをお話ししていきます。
肘の痛み『野球肘』
野球少年だけにかかわらず、
けが、痛みとしてやはり多いのは
『肘の痛み』です。
いわゆる『野球肘』といわれるものです。
野球肘は内側が痛くなるものと、
外側が痛くなる種類がありますが、
野球の投球動作では特に内側に負担がかかりやすく
症状も内側に出やすいです。
投球動作で痛めた肘を『野球肘』と呼ばれます。
部位は上の写真を参照してください。
特に多い症状が、
投球動作でボールを投げる瞬間以降の動作で、
ひどいときはボールを頭の高さまで挙げられない
という症状の子もいます。
野球肘になると
安静でよくなる子もいますが
酷い場合には手術をせざるを得ないという
可能性もあります。
痛みに早く気づき、医者にかかり
しっかり治るまで安静
というのが一番のポイントです。
太ももの裏の痛み『肉離れ』
突発的な判断と動作が必要な野球。
急に走り出し、急に止まったり。
そんな動作で起こりうるのが
太ももの裏の筋損傷(肉離れ)。
・ランナーで急に止まった時に痛めた。
・ギリギリボールを取れそうで、頑張って足を延ばした。
・ピッチャーでボールを投げていたら痛めた。
というように太ももの裏を痛めることが多いです。
症状としては
損傷部位や、程度にもよりますが
・足を挙げられない
・歩けない
・走られない
・じっとしていても痛い
などがあります。
重症の場合は
明らかに痛がっているのが
わかるほどの症状が出ます。
ボールが直撃!『突き指』
小学生の野球に一番多いのは
突き指ではないかと私は考えます。
どうしても小学生(特に低学年)は
捕球の際、
グローブをはめていない側の手の指が
突き指をしやすいような方向を
向いてしまう癖があったりします。
ボールがイレギュラーバウンドし、
それが指に直撃し、もろに直撃した場合は
99パーセントの子が涙を流しますね。
痛いですから。
また、ボールが当たる以外に
ヘッドスライディングをし、ベースに指が直撃し
突き指をするというケースもあり得ます。
基本的にはヘッドスライディングを
禁止としているチームもあります。
突き指での痛みは
靭帯損傷の可能性が高いのですが、
小学生はまだ骨の成長が未熟なので
骨折している可能性も高いと
お考え下さい。
突き指で痛める部位は
第一関節を痛めたり、
第二関節を痛めたりと様々です。
突き指した時の処置は後で
お話ししますが
決して突き指をただの突き指と
勝手に判断せず、すぐに
お医者さんにかかりましょう。
ケガの予防のために
私が、少年野球のコーチとして携わっている中では
以上のように、
肘、太もも、指をケガする子が多いように思います。
上記以外に、肩を痛めたり、手首を痛めたりすることも
もちろんあります。
そしてここでお話ししたいのが、
出来るだけケガをしないためにできる
予防法です。
野球肘、太ももの肉離れ、突き指に分けて
見ていきましょう。
野球肘の予防法
野球肘を予防するということは、
これからの野球人生を守るという意味でも
捉えられるんじゃないでしょうか。
一度肘を痛めると、そこが古傷となり、
その時は痛みが落ち着いても、
また負担がかかると症状が出てしまう
という状態になり得る可能性があります。
そのためには子どもが小さい時から
子どもの様子をしっかり見て、
プレイでの異変や、表情などに
大人が気付いてあげる、
ということが必要となります。
また、ストレッチの観点から見た予防としては
・前腕(肘から手首の間)
・指
・肩のストレッチ
が特に必要かと思います。
前腕(肘から手首)のストレッチは、
肘につながってくる筋肉の伸縮を
スムーズにしてあげるために重要です。
次に指のストレッチの重要性について述べると、
カラダというのは、
全て連動して動いています。
手の指と肘は
すごくつながりが強く、
肘を痛めた子の手の平は、
伸びにくい状態になっている可能性が
すごく高いです。
手の平も柔らかくする、というのは
野球肘の予防にとても重要だと私は考えます。
また、肩のストレッチに関しても
手のひらのストレッチと同じような考えです。
肩が柔らかく動くと
肘も柔らかく動くことができる。
そういう状態に持っていくために
肩のストレッチも野球肘の予防として
重要だと私は考えます。
また、トレーニングとしては
足の裏の筋肉を鍛えるのも重要です。
「タオルギャザー」というトレーニングを
お父さんお母さんが
お子様一緒にしてあげるのもいいかと思います。
足の裏を鍛えるということは
カラダをしっかりと支える筋肉がつくということ。
それにより上半身も安定し
肩から肘もスムーズに動きやすくなる
ということにつながり、
とてもおすすめのトレーニングです。
足腰を鍛える、とはそういうことなのです。
また、野球の練習後
痛みがあってもなくても
アイシングをする、ということも
かなり予防になると考えます。
太ももの肉離れの予防
太ももの肉離れを予防する方法としては
やはり日頃のストレッチです。
太ももの裏のストレッチはもちろんですが
他の部位のストレッチも重要です。
それは
・お尻のストレッチ
・股関節のストレッチ
・太ももの前のストレッチ
・アキレス腱のストレッチ
です。
足も、足全体が柔らかく動くことで
連動した動作を行っています。
どこか一つが極端に硬いと
どこかに影響が出やすく
ケガのリスクが増えます。
また、足が柔らかいと
カラダ全体のケガの予防にも繋がります。
毎日ストレッチをすることは
とても根気のいることですが
私が見る限り、柔軟性がある子どもは
ケガの確立が低いということが
明らかにあります。
お子様がそういった
ストレッチやトレーニングを
長く続けられるように
お父さん、お母さんが
一緒に遊びながら
してあげてもいいかと思います。
突き指の予防
突き指というのは
外的な衝撃により起こるものです。
捕球時にボールが当たってしまったり
ベースに指をついてしまったり。
いずれも技術不足によるものです。
・捕球時は手の平を
しっかり正面に平行に向けるように指導してあげる。
・ヘッドスライデングをしないように指導する
もしくはヘッドスライディングの際は
指でベースタッチするのではなく
手の平でタッチするような意識づけをしてあげる
ということが大事だと思います。
また、出来るだけ
ヘッドスライディングをしないように
チーム方針として固めてしまうのも
いいかもしれませんね。
バッターランナーが一塁に
ヘッドスライディングをするシーンを
よく見ますが、
本当に冷や冷やします。
ケガをしてしまったら
いくら予防していても、ケガというのは
やはり起こります。
そうなったときに大人が
間違えた知識で対応しないように
日頃から、
スポーツをする子どもの
指導者、親として
勉強しておくことも必要かと思います。
スポーツの現場で起こるケガは
急性のケガばかりです。
上に記したケガ以外に
足首の捻挫、デッドボールなどなど
痛いケガが起こる可能性は
スポーツの現場ではいつも隣り合わせです。
そんなときに、素人の方でも
対応できることがありますので
お話ししていきます。
まずはアイシング
どんな急性のケガでも
まずはアイシングをしましょう。
急性のケガにはアイシングが大事ということは
皆さんも知っているかもしれませんが
その中でも効果的でおすすめな
アイシングの方法をご紹介します。
お弁当などに入った
カチカチの小さなアイスパックのようなものだと
皮膚との接触面積が少なく、
アイシングの効率が悪くなってしまうので
オススメできません。
アイシングは痛めた部位を
ピンポイントではなく
大きな範囲で冷やしてあげることが
必要です。
オススメの方法が
ビニール袋に氷と水を入れ、
しっかりと空気を抜き、
口をくくり、幹部に当ててあげる
というやり方です。
氷水を当てて
ジーンと痛くなってきたら
5分休憩し、また当ててあげる
ということを、ケガをした日は
ずっと繰り返すことをおすすめします。
また、足首をケガした場合、
幹部がしっかりつかるくらいまで
桶に氷水をためて足をつけておく
というのも方法です。
そして、鍼灸院や整骨院、整形外科で
症状を診てもらい、適切な処置を
受けましょう。
安静が一番
症状の強弱にもよりますが
痛みのせいで、動作が変になっていたり
パフォーマンスが落ちているのであれば
無理をしてはいけません。
かばうことで、ほかの部位にも負担がかかり
違う部位に痛みが出てしまう可能性があり
競技復帰に余計時間がかかります。
また、変な癖がつくことも考えられるので
復帰のタイミングには注意が必要です。
焦る気持ちはわかりますが
まずはケガをしっかり治すために
安静にすることが一番おススメです。
大人たちにできること。
最後に子どもたちを見守り
サポートする大人たちに
子どもがケガをしないために
何ができるのかということを
考えていこうかと思います。
間違った情報で対処しない
スポーツの現場では、
間違えた情報が溢れかえっています。
例えば
『突き指をしたときは指を引っ張ればいい』
これはとんでもない話だと思います。
もし指を引っ張って
突き指が治るのだとしても
素人がやるべきではありません。
また、ストレッチでも
無理やり伸ばそうとしたりしている光景も
見かけますが、絶対にしてはいけません。
肉離れの原因になり得ます。
ストレッチは
無理やり伸ばせばいい
というものではありません。
徐々にコツコツと伸ばしていくことが
効果のあるやり方です。
それくらい大丈夫、と無理をさせる
子どものプレイに
一生懸命になるあまり、
子どもの痛みの訴えに対し
『それくらい大丈夫や』
『気合で頑張れ!!』というような
言葉を言っていませんか??
確かに、子どもは
ミスがあったり怒られたりすると
「ここが痛い」
といって、やる気がなくなってしまうことも
ありますよね。
私も少年野球を見ていて
そういった子を何人も見てきました。
その時「大丈夫大丈夫ー!すぐ治る!」
と私も言ってしまいます。
しかし、普段から様子を見ていれば、
本当に痛みが出ているのか、
少しやる気が下がって甘えているのか
ということはある程度分かるはずです。
親御さんの中には
本当に痛そうなのに
「大丈夫や!!痛くない!」などと言って
無理をさせているときもあります。
その方の指導方針なので
私は何とも言えませんが、
その痛みが、とても深刻なものだとしたら
今後の野球人生に大きく関わる可能性も
無きにしも非ずで、
「あの時、無理をさせなければ…」
という後悔を感じることになるかもしれませんよね。
また、そういう指導方針でいると
子どもに
「痛いと言ったら怒られる」という
意識が埋め込まれ、
今後も
痛いのに誰にも言えない、
やるしかない、
というようなことになり、
本当に痛いときに
子どもがお父さん、お母さんに
痛みを訴えてこない、
ということになるかも
しれません。
そして、気付いた時には手遅れで手術。
なんてことになったら、
本当に大変です。
痛みの度合いがわかるのは
子ども本人です。
子どもの本当の痛みに気づけるように
普段からしっかり見てあげましょう。
最後に
少年野球をしている
子どもに多いケガは
・野球肘
・太ももの肉離れ
・突き指
というお話をしましたが、
これはあくまでも私の経験からみた
お話です。
また、予防のためにできることを
述べましたが、どれも
子どもたちだけで続けるのは
無理があるかもしれません。
子どもがストレッチや
トレーニングを続けられるように
親御さんも一緒に
ゲーム形式でわいわい楽しく
やってあげるのもいいかと思います。
ケガをしたときの対処法なども
スポーツをする子の親であれば
ある程度の勉強もしておくべきです。
そして、子どもたちが素直に
痛みをお父さん、お母さんに
訴えられるように日頃から見守り、
何かあったときは、適切に対処できるように
準備をしておくことが大事かと思います。
子どもたちが
いつまでも思い切って野球をプレー出来るように
大人たちはしっかりサポートしていきたいものですね。
『出張専門 ごりちゃんのリラクと鍼灸』
施術者 宮本 尚弥
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